マダニに注意!

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ダニ媒介性脳炎とは

ダニ媒介性脳炎(tick-borne encephalitis)は、ダニ媒介性脳炎ウイルスを保有するマダニに咬まれることによって感染する疾患です

ダニ媒介性脳炎ウイルスは、フラビウイルス科オルソフラビウイルス属に分類されるウイルスです。ヒトへの主な感染経路はマダニに咬まれることですが、ヤギの生乳を飲むことによっても感染することがあります。

ダニ媒介性脳炎ウイルスを保有するマダニがいる地域でのレクリエーション(魚釣り、キャンプ、山菜取りなど)や仕事(林業、農業など)で野外活動する場合、マダニに咬まれて感染するリスクがあります。

ダニ媒介性脳炎の基本情報
症状
頭痛、発熱、悪心、嘔吐
後遺症
筋力低下、脊髄麻痺、運動失調症、意識障害、認知機能の変化(記憶力・集中力低下・気分変調)

ダニ媒介性脳炎の日本での発生状況

国内では、2024年8月までに北海道で7例のダニ媒介性脳炎症例が報告されています1-3)。北海道では、抗ダニ媒介性脳炎ウイルス抗体を保有する動物(過去にウイルスに感染した形跡がある動物)が広範な地域に生息していることが明らかになっていますので、特に注意が必要なリスク地域と言えるでしょう。

赤色 ダニ媒介性脳炎ウイルスが分離された(直近でウイルスに感染したことが確認された)症例または動物、あるいは抗ダニ媒介性脳炎ウイルス抗体保有動物(過去にウイルスに感染した形跡がある動物)が報告された都道府県4)

ダニ媒介性脳炎の日本での発生状況 ダニ媒介性脳炎の日本での発生状況

ダニ媒介性脳炎の予防法について

野外では、腕・足・首など、肌の露出 を少なくする1,2)

  1. 首にタオルを巻くか、ハイネックのシャツを着用する。
  2. シャツの袖口は軍手や手袋の中に、シャツの裾はズボンの中に入れる。
  3. ズボンの裾は、靴下をかぶせるか、長靴の中に入れる。
  4. 服は、明るい色のものを選ぶとマダニを目視で確認しやすい。
  5. 上記と組み合わせて 忌避剤きひざい を使用する。

野外では、腕・足・首など、肌の露出を少なくする1,2)

野外から戻ったら、屋内にマダニを持ち込まない ようにする1)

  1. 上着や作業着は、家の中に持ち込まない。
  2. シャワーや入浴で、マダニの付着がないか確認する。
  3. ガムテープを使って衣服に付着したダニを除去する方法も有用。

ダニ媒介性脳炎予防のための ワクチン接種

  1. 予防法としては、リスクのある方に対する不活化ワクチン接種があります。

より詳しく知りたい方へ